鹿肉は低カロリーで高たんぱく質!
“鹿”は牛や豚に比べて、低カロリーで低脂肪ながら栄養素が群を抜いて豊富です。
まさに究極のダイエットフード。まず注目したいのが、ビタミン・ミネラルの豊富さです。
鹿肉はビタミンB2・B6が豊富で、ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質が分解されエネルギーに変わる際に補助するなどの効果があります。ビタミンB6は免疫を下げないようにする働きや、皮膚の抵抗力を向上させる働きなどがあります。どちらも不足すると免疫力低下や皮膚荒れ、疲れやすくなる、だるくなる、貧血等になってしまいます。
また鹿肉はカリウム、鉄、銅、亜鉛も豊富です。
カリウムは浮腫解消や筋肉機能の調節などの働き、鉄は血(ヘモグロビン)の生成する働き、銅は骨の形成を助ける働き、亜鉛は抗酸化作用、免疫力の向上、髪や肌の健康維持などの働きがあります。
さらに注目したいのが鹿肉に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)。
これは肉類にはほとんど含まれていない成分ですが、鹿肉には約0.5ℊ/100g含まれています。
ドコサヘキサエン酸には、中性脂肪を減少させる働きがあります。
ダイエット中にぜひ摂取したい成分ですね。
鹿肉の優れた栄養素
まとめると、鹿肉は
- 高たんぱくで低カロリー、脂質が低くとてもヘルシーな肉
- 脳機能向上や疲労・ストレス軽減などに効果的
- 脂肪燃焼、抗酸化作用、アレルギーの予防、疲労回復などに効果的
鹿肉を食べると体を温めてくれて、病気になりにくい体になると云われています。
そして、牛肉・豚肉と鹿肉の大きな違いでまさしくメリットとなる点が以下になります。
鹿肉は農薬の影響を受けていない天然の食材
鹿肉は、人工飼料で育つのではなく自然の食べ物で育つ為、残留農薬等による汚染に対する心配の必要がありません。
農薬を使って栽培している農産物を鹿が食べに来ると人の手で処分されてしまいます。
皮肉なことに、その鹿肉は、人の手(濃厚飼料)で飼育された食肉よりも健康的で安全な肉です。
除草剤散布米はダイオキシン汚染の元凶といわれています。 殺虫剤はネオニコチノイド(人の脳神経系に作用)が散布され、数年食べ続けると脳に対して少しずつ確実に悪影響をもたらします。
畜産のお肉と人工飼料の影響を受けない自然の中で育ったお肉では、どちらが体に良いかは推して知るべしです。
現代人に多いアレルギーや成人病は過剰に人の手が加わった結果ともいえます。
味や価格にさほど違いがないとすれば、天然の食材を選びましょう。
そして、鹿肉のメリットとして最後に登場するのが「味」です。
フランス料理では高級食材となっているように、鹿肉は本来とても美味しい食材です。
食べた事のない人が「うまい鹿肉」と出会うと、食べる喜びと食の世界がぐっと広がります。
美味しいうえに健康的、メリットしかないですね。
さて、ここまで鹿肉のメリットを紹介してきました。
ただ、現実はいい事ばかりではなく、「うまい鹿肉」もあれば、「まずい鹿肉」も勿論あります。
鹿肉のデメリットは?
①獣臭が強くて美味しくない
元が狩猟民族だったヨーロッパでは、むしろ血抜きや内臓の処理をせずに、そのまま熟成させ独特の風味を味わう食文化となっているのですが、ここ日本ではどちらかというと敬遠されがちです。
大半は食卓に挙がる前の処理を間違っている為に、独特の獣臭が強く残ってしまっている事がほとんどなのです。処理が完璧であれば、牛肉と変わらないほどの風味になります。
獣臭をなくす最大のポイントは、猟師が鹿を捕獲し、現地で止め刺しして血抜きをした後、1時間以内に解体処理場に持ち込み早急に内臓を摘出しなければなりません。
これらの行程をスムーズに行えるか否かが、獣臭が残るかどうかに掛かっています。
自分で猟をするわけではないので、「血抜きを確認する」ことである程度は事前に予想できます。
②生食は危険
過去にE型肝炎ウィルスの感染事例があり、生食は現在禁止されています。
市販の食肉でもジビエ肉でも対処は同じになりますが、加熱すること(63℃で30分間以上、もしくは75℃で1分間以上)でウィルスは死滅します。
③なかなか手に入らない
鹿肉は狩猟がベースとなる為、安定供給が難しい肉であるといえます。
現在、国がジビエを推奨し国内各地に食肉処理施設が建設されてきています。
鹿は肉、内臓、骨と皮と角がそれぞれ3分の1ずつで、食肉として利用できるのは全体の15%程度となります。現在では各自治体と、ハンターとの連携で安定供給を目指しています。
④ジビエ料理は難しそう
ジビエは特有の風味があるため、調理ではハーブ、ソースといった西洋料理手法の「足す料理」が多くなり、西洋料理に慣れていない方は難しそうと感じるかもしれません。
日本人の舌は食材を活かす「引く料理」に慣れている為、ことさら難しいと考えてしまうかもしれないですね。ですが、日本の”和洋折衷”を持ってすれば美味しい料理に変わります。
その代表が、今や日本の国民食となっているカレーです。
鹿カレーは、カレー専門チェーン店でも一部の地域でメニューに登場し徐々に浸透してきています。
まとめ
以上、鹿肉についてまとめました。
美容・健康に嬉しい成分がたくさん含まれているのでダイエットにはもちろん、スポーツなどの体作りにも適している食材だと言えます。
今まであまり食べたことが無い、馴染みがないという方もぜひチャレンジしてみて下さい。
鹿肉でキレイ&健康に!